株式会社アイホープ
日本自動車事故解析研究所

解析手法について

 事故とは、危険への接近にともない初めてその対応が求められる状態から出発し、回避不能地点を不適当な状態で通過する時期を頂点とし、以降は人為的要素の介入の余地がない純粋に物理現象としての衝突を形態的頂点とし、余動停止するまでの一連のドラマである。(駒沢幹也著 自動車事故調査技術入門より)

 危険を察知した後、運転手が行える回避行為はハンドルを切ることとブレーキを踏むことの二つしかありません。そのため、危険を察知した位置とその後の回避処置の適否が責任割合(過失割合)に大きく影響します。

 現在、多くの鑑定人は無人の自動車による衝突実験の結果から得られた計算式(実験式)に基づき交通事故を解析しようとしています。この手法では、双方の衝突速度を求める事は出来ますが、回避処置の適否までは分かりません。

    当研究所では、
  • 1.現象解析を行い、
  • 2.双方車両の停車位置から衝突地点を求め、
  • 3.双方が危険を察知した(出来た)地点を推定し、
  • 4.回避処置の適否
を考察します。

現象解析とは

 車両やガードレール・路面等に印象されている一つ一つの傷が、いつ・どこで・何により・どのようにして生成されたかを考察し、事故態様を再現する作業をいう